日本の剣道ってどういうもの?流派とその特徴を知りたい

剣道は日本の武道のひとつであり、日本伝統の剣術を基に発展した、素手で竹刀や防具を用いて行う模擬戦闘の練習です。
この剣道の本来の目的は、技術を磨くことによって肉体的・精神的な修養を促し、礼儀作法なども含めて礼儀正しい人間性を養うことにあるんですよね。

 

剣道の流派ってどんなのがある?

剣道には、多くの流派があります。以下では、主な流派とその特徴について解説します。

  1. 天神真楊流

天神真楊流は、江戸時代初期に創始された流派で、剣道の奥義を追究することを目的としています。この流派は、切ることを重視する「斬り捨て御免の剣術」と、突くことを重視する「突き捨て御免の剣術」という2つのスタイルがあります。

  1. 山崎新伝馬流

山崎新伝馬流は、江戸時代中期に創始された流派で、薙刀術から派生した剣術です。この流派は、古流の伝統的な技術を継承しつつ、柔軟な戦い方を追求しています。

  1. 北辰一刀流

北辰一刀流は、江戸時代中期に創始された流派で、刀を一本で使用する技術を中心に行います。この流派は、剣術の基本である攻めと守りをバランスよく使い分けることに重点を置いています。

  1. 木村派剣道

木村派剣道は、明治時代に創始された流派で、近代的な剣道を指導することを目的としています。この流派は、迅速で洗練された技術を追求することで、競技剣道の普及に大きく貢献してきました。

  1. 無心会剣道

無心会剣道は、戦前から活動していた流派で、戦後の混乱期に創設された剣道団体です。

この流派は、競技剣道の技術やスタイルにとらわれず、剣道本来の精神を追求することを重視しています。

剣道の歴史

剣を用いた攻防を中心とした戦闘技術の総称です。剣道の歴史は、日本の古代から現代に至るまで、数千年にわたり発展してきました。

剣道の起源は、日本の古代にまで遡ります。
当時の武士は、弓矢や槍、剣などを用いた戦闘技術を磨き、戦争に備えました。この中でも、特に剣術には熱心に取り組まれ、戦場での生死を左右する重要な武器であったため、剣術の修行は武士の義務とされました。

室町時代になると、剣術は武芸としての一つの文化として発展し、多くの流派が生まれました。戦国時代には、各地での戦乱の中で、剣術家たちは様々な戦場経験を積み重ね、新たな技術や戦法を開発していきました。

江戸時代に入ると、剣術はより儀礼的な形式に変化していきました。これは、江戸幕府が剣術の正式な武術として認定し、武士階級が儀礼的な剣術の習得を求めたことによるものです。儀礼的な剣術は、徳川家の政策とともに発展し、多くの流派が生まれました。この時期には、武士の道徳的な教育が重視され、剣術は単なる武術ではなく、道徳的な価値観を身につける手段として位置付けられるようになりました。

明治時代に入ると、西洋文化が日本に入ってきたことで、剣道はさらに変化しました。
明治政府は、剣道を国民的なスポーツとして普及させることを目的とし、軍隊での実践的な剣術から、道徳的な修養に重点を置いた剣道に変化しました。
この時期には、多くの流派が合同して、剣道の基本を定めた「神道無念流」が生まれ、現代の剣道の原型が形成されましたようです。

現代の剣道

現代の剣道は、明治時代に確立された「剣道の精神」という基本的な考え方に基づいています。剣道の精神とは、自己を律し、相手を尊重し、正義を守ることによって、自己を高め、社会に貢献することができるというものです。また、剣道は、体力や技術だけでなく、心の鍛錬にも重点を置きます。
また、現代の剣道には、多くの流派が存在し、それぞれに特徴があります。たとえば、松永流は、攻撃力よりも守備力を重視した技を持ち、一方で、天神真楊流は、攻撃力を重視した技を持っています。また、古武道と現代武道を融合させた居合道という流派もあります

剣道にまつわる面白い話

剣道には、多くの面白い話や逸話が存在します。ここではその中から、いくつか紹介します。

  • 神武天皇が、剣を持ち歩いていた際、偶然にも柳の枝を斬ってしまいました。これが、日本最初の剣技とされています。
  • 江戸時代の剣豪、宮本武蔵が、最後の一人となった宿敵・佐々木小次郎との決闘に臨む直前、小次郎に宛てた手紙を残し、自らは蟷螂のような剣の技で小次郎を打ち負かしました。宮本武蔵はこの勝利の直後、剣道を引退しました。
  • 明治時代には、近代的な剣道が確立され、西洋人にもその魅力が伝えられるようになりました。しかし、当時の西洋人は、剣道の試合を見るたびに、相手の首を斬り落とす技があるのではないかと勘違いしていたといわれています。これらの逸話は、剣道の歴史や文化を知る上で興味深いものばかりです。剣道は、歴史的にも現代的にも、人々の心を魅了し続けているスポーツであり、今後もその魅力は広がっていくことでしょう。

剣道に興味がある外国人たちはこう見ている

剣道に興味を持つ外国人からは様々な感想が寄せられています。以下に代表的なものをいくつか紹介します。

  1. 決闘のイメージがあったが、道徳的な意味合いがあることを知り、深く感銘を受けた。
  2. 剣道は単に技術を磨くだけではなく、精神的な修行も含まれることに驚いた。
  3. 剣道を通じて、自分自身の内面に向き合い、自己改革を目指すことができることに感動した。
  4. 着物や刀、礼儀作法など、剣道を通じて日本文化に触れられることが魅力的だと思った。
  5. 剣道の稽古は汗をかき、体力がつくだけでなく、集中力や粘り強さなど、生活全般に役立つスキルを身につけられると感じた。

上記はあくまで一例ですが、剣道が多くの外国人からも注目を集めていることは間違いないようです。
剣道を通じて、日本の伝統文化や精神世界を学ぶことができることはもちろん、健康やストレス解消にも役立つため、ますます多くの人々に愛されるスポーツとなっていくことでしょう。

 

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