今回は、日本酒について知りたい外国人の方に向けて、基礎知識からおすすめの銘柄まで紹介したいと思います。
日本酒は日本の伝統的なお酒で、米と水と麹(こうじ)という発酵菌を使って作られます。
日本酒は色々な種類や味がありますが、その違いはどこから来るのでしょうか?それでは、一緒に見ていきましょう。
日本酒の種類と特徴
日本酒には「特定名称酒」という基準があります。これは、原料や製法によって分けられたもので、ラベルに書かれています。特定名称酒には以下のようなものがあります。
純米大吟醸(じゅんまいだいぎんじょう):米と米こうじだけを使って低温でゆっくりと発酵させたもので、最も高級な日本酒です。香りが高くてフルーティーな味わいが特徴です。
純米吟醸(じゅんまいぎんじょう):純米大吟醸よりも少し高温で発酵させたもので、香りと味わいのバランスが良いです。
純米(じゅんまい):純米大吟醸や純米吟醸よりもさらに高温で発酵させたもので、コクや旨みが強く出るです。
本(ほん) 醸造(じょうぞう):純米以外にもアルコールを添加したもので、軽やかで飲みやすいです。
普通(ふつう) 酒(しゅ):上記以外の日本酒全般を指します。品質や価格は様々です。
日本酒のラベルから分かること
日本酒を選ぶ時に役立つ情報がラベルに書かれています。以下は主な項目です。
原料米:使用されたお米の品種や精白歩合(せいはくぶあい)を示します。精白歩合とはお米を削った割合で、数字が小さいほど表皮や胚芽を多く削っています。精白歩合が小さいほど香りが高くなります。
日本
酒度(にほんしゅど):甘さや辛さを示す指標です。数字がプラスだと辛口(からくち)、マイナスだと甘口(あまくち)です。
香気成分値(こうきせいぶんち):香りの強さを示す指標です。数字が大きいほど香りが強くなります。
日本酒の歴史
日本酒の歴史は、およそ稲作が日本に伝わった弥生時代から始まります。当時は、「口噛みの酒」と呼ばれるもので、米や栗などを噛んで唾液で発酵させたものでした2。
飛鳥時代から奈良時代にかけては、大陸文化の影響で、醸造技術が発達しました。この頃から、「菩提樽」と呼ばれる木製の樽で米や水を混ぜて発酵させる方法が広まりました3。また、朝廷や寺院では「御神酒」として祭祀や儀式に用いられました。
平安時代から室町時代にかけては、貴族や武士階級が日本酒を愛飲しました。この頃から、「清酒」という言葉が使われるようになりました。また、「燗」(あたためる)という方法も登場しました。
江戸時代に入ると、一般庶民も日本酒を楽しむようになり、この時代には、「火入れ」という殺菌法や「加水」という調整法が発明されました。また、「吟醸」や「大吟醸」といった高級な日本酒も登場してきたのもこの頃です。
そして明治時代以降は、西洋文化の影響でビールやワインなど他国のお酒と競合するようになってきます。
しかし、日本人は自分たちの伝統的なお酒を捨てませんでした。むしろ、科学的な研究や技術革新を進めて品質向上を図りました。
現在では、日本だけでなく世界中で日本酒が愛飲されています。多様な味わいや香りを持つ日本酒は、和食だけでなく洋食や中華料理などとも相性が良く、グルメな人々を惹きつけています。
長い年月をかけて培われた文化と技術が詰まった日本酒は、私たちの誇りですね。
日本酒を初めて飲んだ外国人の感想
日本酒を初めて飲んだ外国人はどのような感想を持つのかってちょっと気になりますよね。
ここでは5つほどあげてみましょう。
「日本酒はとても繊細で複雑な味わいがあります。香りも豊かで、食事との相性も抜群です。日本酒は日本の文化や精神を表現していると感じます」
「日本酒はすごく美味しいです!甘くてフルーティーなものから辛口でキレのあるものまで、色々な種類があります。私は冷やして飲む方が好きです。日本酒はリラックスさせてくれます」
「日本酒は最初に飲んだ時はちょっと苦手でした。でも、何回か飲んでいるうちにだんだん好きになりました。日本酒はお米から作られるということが驚きです。お米の力がすごいですね」
「日本酒は強烈なアルコール度数があると思っていましたが、実際に飲んでみるとそうでもありませんでした。日本酒はすっきりしていて爽やかな感じがします。温めて飲むと体が温まりますね」
「日本酒は初めて飲んだ時は全然分かりませんでした。でも、友達に色々教えてもらって、違いや特徴を理解するようになりました。日本酒は奥深くて面白いですね。自分の好みを見つけたいです」
最初は苦手といった意見もありますが、意外と肯定的な意見が多いようですね。